今回の挑戦は大空間のサウナ室:柏崎市 宝来洲さん
先月の試験に続き、12月もサウナストーブの燃焼試験を実施しました。今回の試験は新潟県柏崎市にある「宝来洲」さんにサウナ室をお借りしました。26㎥の広さを持つサウナ室での試験です。前回の11㎥サウナ室での試験については、別のブログ記事で詳しくご紹介しています。ぜひそちらもご覧ください。
宝来洲さんのサウナ室は、目の前に広がる日本海の絶景が楽しめます。試験の日は生憎の天候で風が強く波が高かったのですがその分冬の日本海の迫力が体感できました。
宝来洲さんには以前、弊社が販売していた大型薪ストーブが設置されています。そのストーブと比較すると今回の試験機はおよそ60%の大きさ。このコンパクトなストーブがどこまで役割を果たせるのか、大空間での能力テストに挑みました。
(下の写真は既設の大型ストーブ)
それにしても、宝来洲さんのサウナ室は業務利用を意識した効率的な設計が随所に光ります。スライド式煙突や薪搬入専用扉、床は土間など、便利な仕掛けや工夫が満載です。今回の搬入の際も非常に助かりました。それでも、重量級のストーブを狭く低いサウナの出入り口から運び出す際には一苦労。こうした現場でのリアルな体験が、次の開発のヒントになりますし、営業トークの厚みにもなります。
(既設のストーブを煙突から切り離し、サウナ室の外に搬出!)
試験機設置とサウナストーンのこだわり
一苦労しながら試験機が無事にサウナ室に収まりました。今回はストーンケージを用意し、サウナストーンをふんだんに置くことができました。その量、約180kg。煙突の周りにもしっかり石を置きました。実はこのストーンの置き方は重要なポイントです。根気のいる作業ですが丁寧に考えて石を置くと蓄熱もロウリュも変わります。加えて、丁寧に積んだ石は見た目の印象が全然違います。まるでお城の石垣のような迫力です。
(ストーン設置はみんなでバケツリレー)
そして燃焼試験がスタート。焚付から温度が上がるまで、温度変化をしっかり定点観測しました。今回の試験機は従来品よりも燃焼を抑える工夫を施しながら、暖房効率を向上させる新たな仕掛けを搭載。
しっかり考えて形にはしているものの、開発担当者はどんな結果がでるか内心ドキドキです。
約3時間後、結果は期待を超えるものでした。既設ストーブのような激しい熱さは減少しましたが、狙い通りの穏やかな温まり方を確認できました。また、燃費が驚くほど向上しており、開発チーム一同の努力が報われた瞬間でした。
試験後はサウナを楽しむ!
試験終了後は、試験でしっかり準備の整ったサウナを楽しませてもらいました。搬入や設置の苦労を共にした仲間たちと分かち合うサウナ体験は格別です。特に、サウナストーンや温まり方へのこだわりについて語り合う中で、サウナに対する情熱が一層深まりました。こうした共有の時間が、次の製品開発へのエネルギーになります。最高の贅沢だと思います。
(試験後のサウナタイム)
おまけ:道中の困難と新たな発見
今回の試験は2日間にわたる大がかりなものでした。道中は大雪に見舞われ、設置作業中も雪が降りしきる厳しい環境でしたが良い結果がでたのでそれも良い思い出です 笑。また、試験を通じて新商品のアイデアや改良点が次々と浮かび上がり、非常に充実した内容となりました。
(道中の高速道路。妙高高原は怖かった。。)
最後に、今回の試験を快く受け入れてくださり、多大なご協力をいただいた宝来洲さんに、心より感謝申し上げます。2日間本当にありがとうございました!