市場は縮小傾向。それでも大事な薪ストーブ

今回は薪ストーブの話をするのですが、最初に少しこのブログについて振り返りたいと思います。(2025年最後のブログになると思うので)

ブログを始めて2年が経ちました。
始めた当初と比べると、更新頻度は下がりました。最近は月に1回は更新することを意識しています。

今は「継続できている」ということが、数字や頻度以上に意味があるなと感じています。ブログは即効性のあるものではありませんが、積み重ねた時間そのものが価値になる媒体だと思っています。

個人的にブログを書くことは、会社のHP作りにも役に立ってます。WordPressを触ることに抵抗が少なくなったことはもちろんですが、ライティングや写真撮影時の意識も変わったと思います。

先月のブログでは、分離職人の導入事例について書きました。
HPのアクセスを確認すると導入事例のページはよく見られていることが分かります。
現場でどう使われ、どんな効果が出ているのか。検討する方は気になりますよね。やはり事例は強いコンテンツだと、改めて感じます。

分離職人だけでなく、薪ストーブの事例づくりにもかなり力を入れています。
ただ実は、昨今の薪ストーブの市場はあまり元気ではありません。理由はとても予想しやすいと思います。
住宅事情の変化。例えば、住宅の高機能化が進み、昔ほど「強力な暖房」が必要とされなくなったこと。コンパクトな家が増えたことなども関係していそうです。
加えて、景気や物価高、金利上昇といった社会的な要因も重なっています。温暖化も大きく影響しているはずです。

当然、MOKIもその影響を受けています。そんな状況なのに力を入れるのにはもちろんワケがあります。

薪ストーブは、MOKIにとって「会社の顔」とも言える存在です(薪ストーブのHP)。
売上規模だけで判断してしまえば、優先順位は下がるのかもしれません。しかし、象徴としての存在感、そしてMOKIらしさを語る上で、薪ストーブは欠かせない商材だと思っています。
リクルート面でも大きく貢献してくれています。

個人的にも、薪ストーブの存在価値は今も高いと感じています。
ただ「暖かい」だけではなく、暮らし方や時間の使い方、家族との距離感まで含めて影響を与える道具だからです。商品というよりも文化的な存在だと思います。

だからこそ重要になるのが、企画とコンテンツです。
特に大事なのは、実際に使っているユーザーさんの声。カタログやスペックでは伝えきれない部分を、事例インタビューは補ってくれます。

11月には、薪ストーブのユーザーさんを2件取材しました。
東北地方を3泊4日で回り、カメラマンにも同行してもらい、写真もしっかり撮影しています。あわせて、分離職人の導入事例取材も行いました。

写真:撮影の様子。カメラマンによる撮影と事例のインタビューが同時に進行中

薪ストーブの取材は、初めて訪問するお宅が多く、毎回少し緊張します。
どんな方だろうか、どんな暮らしをされているのだろうか。うまく話を引き出せるだろうか。写真はうまく撮れる環境だろうか。取材前はいつもドキドキします。

ですが今回は(も)、結果的に大成功でした。
お邪魔した2件とも、本当に素晴らしい方で、考え方や暮らし方に強く共感する部分がありました。

一方は古民家での暮らし(事例記事)。
もう一方は二拠点生活(事例記事)。
どちらも薪ストーブと相性の良いキーワードで、「こういう文脈で薪ストーブが選ばれているのか」と、腑に落ちる取材になりました。

写真:撮影先でご馳走になった豚汁とおにぎり

薪ストーブのユーザーさんと話すと、ご自身の環境や生活を大事にされ、丁寧な生き方をされていると感じることが多くあります。無理をしているわけではなく自然な佇まいがそうなっている印象です。自分もそうなりたいと憧れますが、なかなか簡単に真似できるものではありません。

余談ですがプロのカメラマンの写真はやっぱり違います。そんなユーザーさんの生活感を上手く切り取って表現してくれます。もちろん技術や道具の差はありますが、拘りや気持ちの入れ方も違うと思います。タブレットで写真を確認した瞬間に、ユーザーさんも含め覗き込んだみんなが「おぉっ!」ってなる、あの瞬間は何度立ち会っても好きです。

話を戻して、薪ストーブはそんな道具ですから、市場が縮小していても薪ストーブのある生活に憧れる人は少なく有りません。ですので、記事を誰に届けるのかを明確にすることが大切だと感じています。
すべての人に向けるのではなく、読み手が自分の暮らしと照らし合わせられること。事例がそのきっかけになれば良いなと思います。

薪ストーブがあると、何が良いのか。
暮らしはどう変わるのか。
どんな人にフィットするのか。

そうした問いを常に意識しながら、これからも事例を一つひとつ積み重ねていきたいと思います。
派手さやスケールメリットはなくても、確実に伝わるコンテンツを目指し丁寧に積み重ねていきます。

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