以前にざっくりガントチャートはエクセルを使うと便利だというブログを書きました(当時の記事はこちら)。
それから少し時間が経ち、ざっくりガントチャートのGoogleスプレッドシート化ができ、うまく定着できたのでブログに残したいと思います。
もっとスマートなやり方や自動化の方法などもあるかと思いますが、運用が定着している一例として参考程度にご覧ください。
モキ製作所では設計、製造のスケジュール把握で大活躍中です。
こだわった点
あまり手間をかけずに現実的な運用を続けるために、下記にはこだわりました。
- シンプルさと視認性重視
- 日程(横軸)が細か過ぎないこと
運用しているものは10日スパン(月の上旬、中旬、下旬といった感じ)で表現しています。 - 一人の枠に複数のタスクが重なったり飛び石になったりしても表現できること
運用中のガントチャートの縦軸はタスクではなく担当者です。担当者ごとの枠内でタスクの並び方がうまく表現できるようにしました。 - 予定と実績の両方が可視化できること
予定は薄い色のバー、実績は濃い色のバーを使い共存させています。特に実績はタスクの進捗が順調かどうかが色で分かるように工夫しました。 - 予定は仮押さえができること
未確定だけど重要な予定をメモできるようにしました - 更新が簡単なこと
なるべくシンプルにはしてますが色をたくさん使っているので都度パレットから色を選ぶのは大変でミスの元です。なので、タスクを終了させる以外の作業は全てテキストと書式設定で色が自動で変わるようにし作業性とミス低減の工夫を取り入れました。
実際のガントチャート
中身はサンプルですが実際に運用中のガントチャートの画像を下に貼ります。
まずグレーのゾーンはその日程はもう終了していることを表しています。この画像を切り取ったのは10/17なので10月上旬までが終了していることになっています。
次に担当者ごとにタスクを見ていきます。
Aさん:案件①と④を持っていて案件①が進行中です。
そして案件①は現時点まで順調に進捗していることが分かります(濃い緑)。終了は11月下旬予定です。
Bさん:案件②と⑤を持っていて、案件②が進行中です。
ここまではAさんとほぼ同じ状況なのですが、案件②の進捗が芳しくありません(黄色→赤)。9月中旬までは順調だったのですが何か問題に行き当たっているようなイメージです。
Cさん:案件③は8月下旬と9月上旬が黄色信号でしたが、その後巻き返し、現在は前倒し中であることが分かります(前倒し=青色)。
加えて、Cさんには案件⑥が12月から1月にかけて入ってますが、これは薄いピンク色なのでまだ決定ではない状態です。場合によっては他の案件に差し替えが可能です。
Dさん:案件⑦の文字色が茶色でバーが緑なので、この案件はスケジュール通りに終了したことが分かります(茶色文字が終了です)。そして現在は案件⑧と⑨を同時に進めている最中です。
どんな風に使っているか
上述の通り、モキ製作所ではこのガントチャートを設計部門と製造部門のタスク把握に使っています。このチャートを見ながら生産計画を立てたり、新商品プロジェクトを企画したりするのでとても重要な資料です。会議中に画面に映し出しながら話し合うケースもよくあります。
また、お客さんとの納期調整にも使うので営業部門のスタッフも閲覧します。Googleスプレッドシートはスマホやタブレットでの閲覧性も良いので製造現場や商談先でもサクサク使えて便利です(ちょっと細かくて老眼泣かせですが。。)。
リソースを動かす大事な資料なので更新作業はあまり気軽にできないよう私一人が管理しています。日程が1スパン(10日)進むごとにチャット上で進捗確認のコミュニケーションを行いながら更新をかけます。少し時間がかかる作業ですが重要さとの天秤にかけると安いコストだと思います。最近は進捗度の色(赤、黄、緑、青)の定義が社内言語として定着したので「〇〇は緑?」みたいなラフな聞き方で充分通じるようになりました。
終わりに
ブログを機にこのガントチャートの実績を振り返ってみたところ、ちょうど1年前から運用が始まっていました。この1年でしっかり定着した感がある満足度の高い成果物ですが、進化を止めないように大事に使い続けたいと思います。
(下の画像は実際に運用中のガントチャート。1年使うとこんな感じになります。)